経済・調査統計

株価と外国為替

【株価と外国為替】を更新しました。2023年10月の日経平均株価月末終値は先月より998.77円低下の30858.85円となりました。米ドル/円の為替レート月中平均値は先月より2.01円安ドル高の149.61円となり、ユーロ/円は先月より0.26円安ユーロ高の157.97となりました。

【株価と外国為替】を更新しました。2023年9月の日経平均株価月末終値は先月より761.72円低下の31857.62円となりました。米ドル/円の為替レート月中平均値は先月より2.82円安ドル高の147.60円となり、ユーロ/円は先月より0.23円円高ユーロ安の157.71となりました。

研究所員が教える経済調査統計ここがPoint!

株価と外国為替

景気とは?

新聞や雑誌、テレビなどで“景気”という言葉に触れることが多くあります。“景気”という言葉には様々な意味が含まれており、国・地域のGDPの成長率や経済全般の動向を示すこともあれば、身の回りの商売のことや世間の雰囲気などを示すこともあります。一般的には、それらの多様な側面を総合した「経済活動の勢い」を示すと言って良いでしょう。

国・地域の経済活動全般の動きを示すGDPは、全国平均で約2~4カ月遅れ、地域平均で2年以上遅れて公表されます。その ため「今」の経済の動きは、経済の動きに敏感ないくつかの指標から判断しなければなりません。

DIとは?CIとは?
景気動向指数の推移

景気を全般的に把握できる最もメジャーな指標は「景気動向指数」です。景気動向指数は、生産(工場の製造の動き等)、消費(モノ、サービスの売れ行き等)、雇用(求人、失業率等)、投資(企業による設備投資や公共工事等)に関連する代表的な指標を組み合わせて、景気を「総合的に」みるものです。

ところで、経済・景気に関する新聞記事で「DI」「CI」といった言葉を目にしたことはないでしょうか。DIはDiffusion Index、CIはComposite Indexの略でいずれも様々な経済指標を合成したものなのですが、意味が異なります。

DIは、構成する指標が「3カ月前に比べ良くなったか否か」をカウントし集計したもので、景気の方向性や景気がどれくらいの分野に波及しているかを示すものです。例えば、10の指標のうち6指標が3か月前に比べ良くなっていれば、DIは60%となります。半数の50%を上回った場合は、景気は回復局面に入った、などと判断されます。

 一方、CIは、構成する指標の「変化率」を合成したものです。DIは「良くなったか否か」をカウントするため、1%良くなっても、20%良くなってもDIの変化は同じですが、CIは、その変化幅を指数に反映します。つまり、景気がどれくらいの勢いで変化しているか、といった「量感」を示すことができる指標なのです。ちなみに、日本政府の景気判断は、このCIをもとに行われています。上図は景気動向指数(全国)の推移をみたものです。例えば2008年のリーマンショックの際、指数が大きく下落していることがわかります。過去の落ち幅に比べ非常に大きいことから、リーマンショックは過去に類をみない景気後退だったことがわかります。

ポイントは「生産(投資)」「所得」「消費」
「生産(投資)」「所得」「消費」

景気は様々な角度から分析、把握されますが、なかでも「生産(投資)」「所得」「消費」の動きがポイントとなります。一般的に、(1)生産(生産するための投資)の増加、(2)個人、企業所得の増加、(3)消費の増加が同時に起こっているとき、「景気は良くなっている」と言われます。

この3つは、互いに密接な関係にあります。例えば、(1)の企業の生産(企業活動)が良くなれば、そこで雇われる人が増え、給料が上がりますので、(2)の個人、企業所得が良くなります。個人、企業所得が良くなれば、それだけモノをたくさん買うことができるようになり、(3)の消費が増加します。消費が増加すれば、商品がもっと必要になりますので、(1)の生産が増加する、という仕組みです。